プラスチック材料には次のような長所と短所があります。
長所 |
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①さまざまな性質を持つ製品を作る | |
これがプラスチックの持つ最も大きな特徴と言えます。軟らかい性質のものから、機械部品のような硬い性質のものまで、硬軟に幅広い性質の製品を作り出すことが出来ます。 | |
②軽量強力な成形品を作る | |
プラスチックは金属材料などの他の材料に比較して比重が小さく、機械的性質が強いものがあります。さらにガラス繊維などを加えて強度を増すことが可能です。同形状同重量の製品の強さではプラスチックのほうがはるかの強力になります。 | |
③良好な電気絶縁性を持つ | |
プラスチックは一般に良好な絶縁体で、いろいろな電気絶縁性品が製作されます。また逆に銀粉、炭素粉を混合することにより、電気伝導性のよい製品を作ることが出来ます。 | |
④耐薬品性に強いものがある | |
プラスチックには、いろいろな耐薬品性のものがあります。耐薬品性が極めて強いものもあり、一般用樹脂の中にも耐薬品性が強いものが多いです。 しかし、薬品に溶解しやすい(弱い)ものもあり、常温で水に溶けてしまうものもあります。 |
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⑤外観が良く、着色も自由に出来る | |
メタクリル樹脂(アクリル)樹脂のように無色透明で美しい樹脂も多く、また原料に染料や顔料を混ぜることにより美しく自由に着色することが可能です。 | |
⑥成形性が良い | |
プラスチック材料の大きな特徴として、成形性が極めて良い事が挙げられます。大量生産に向いており、低コスト・低時間での生産が可能になります。 | |
⑦その他の性質 | |
プラスチックにはその他の材料にはない性質を持っています。例えばポリアミド・ポリアセタールなどは無給油でも摩擦に強く磨耗にも強いため、工業機械の歯車や駆動部分に使用されたりします。 | |
短所 | |
①耐熱性が低い | |
プラスチックは金属材料、磁器材料に比べて耐熱性が低くなっています。一般的な材料で最も軟化温度(溶け始める温度)が高いものでも260~270度であり、低いものでは40~50で溶けてしまいます。また熱伝導度も金属材料よりはるかに低いです。これは熱が分散されず、局部的に過熱されやすいことをあらわしています。 | |
②表面硬さが低い | |
プラスチック製品の欠点のひとつは表面がやわらかい事です。表面が傷つきやすいので取り扱いに注意を必要とします。 | |
③帯電しやすい | |
プラスチックは一般的に電気絶縁性が良いので帯電しやすいです。このためほこりなどがつきやすく汚れやすくなります。また放電を起こしやすいので注意を必要とします。 |