プラスチック製品を作るには、プラスチックの原料を
という3つの基本動作によって、形を変化させることで成り立っています。
射出成形機は、この3つの基本動作を行うための装置です。
射出成形機の構造(図解)
① | 型締め装置(機構) | ⑥ | ノズル |
② | タイバー | ⑦ | 加熱シリンダー |
③ | 金型(可動側) | ⑧ | ホッパー |
④ | 金型(固定側) | ⑨ | 射出装置 |
⑤ | バンドヒーター | ⑩ | 制御盤 |
①型締め装置(機構)
成形機の金型を開閉させる機構をいい、射出成形機では
充填時に十分な圧力がかかるよう高圧をかけるようになっている。
型締め装置としては直圧式、トグル式、などがある。
②タイバー
成形機において型板を支え、金型の開閉動作の案内となり、
型締め力を受ける支柱をいう。
普通4本が1組として用いられる。
⑤バンドヒーター
電気ヒーターの一種。
ニクロム線などの発熱抵抗線をマイカなどの耐熱絶縁物を介して
金属板で板状に包み込んだヒーターで、
被加熱物の形状に合わせて、密着させて使用する。
⑥ノズル
射出成形機において、加熱シリンダの先端部にある
成形材料の射出口をいい、金型のスプルと連結される。
⑦加熱シリンダー
成形材料を溶融可塑化させ、かつ輸送するための加熱筒。
外周にはバンドヒーターが取付けられている。
また内部にはスクリューがあり、成形材料は外部よりの伝熱と、
スクリューの回転によるせん断力とによって加熱され、
効率よく可塑化されるようになっている。
⑧ホッパー
成形機に付属した成形材料投入口。
射出成形機においては成形材料の乾燥装置を
付属させたホッパードライヤーを使用する場合が多い。
⑨射出装置
成形材料を可塑化させ、射出する機構部分をいい、
型締め装置とともに射出成形機の主要部分である。
射出装置にはブランジャ式、スクリュープリプラ式、
インラインスクリュー式などがある。
⑩制御盤
成形機の各種条件(射出速度・圧力など)を制御するための装置。